- 質問を目的・前提・材料・回答の形に分ける方法
- 短く始めて、ずれた所だけ直す頼み方
- 答えを使う前と、資料を入れる前に確かめること
結論
AIの答えがずれるのは、こちらが頭の中で決めている条件が、質問の文に書かれていないことが多いからです。目的・前提・材料・回答の形の4つに分けて伝えると、欲しい答えの条件が伝わりやすくなります。ただし、質問を工夫しても答えの正しさは保証されません。数字や日付は元の資料と照らし合わせてから使います。
伝えるべき4つのこと
生成AIに送る指示や質問の文を「プロンプト」と呼びます。プロンプトに入れたい要素は次の4つです。
| 要素 | 書くこと |
|---|---|
| 目的 | 何のために、何を作りたいか |
| 前提 | 誰が読むか、長さ、場面 |
| 材料 | 使ってよい事実や資料 |
| 回答の形 | 順番、箇条書きか文章か、してほしくないこと |
例えば「社内案内を書いて」とだけ頼むと、AIは読者も長さも分からないまま、ありがちな文章で穴を埋めます。下の例の日付は、説明のための架空の案内例です。
目的:共有フォルダ変更を知らせる社内案内を作りたい。
前提:読者はITに詳しくない社員。200字程度。
材料:変更日は11月1日。旧フォルダは閲覧のみ。新しい保存先は「共通/業務資料」。
回答の形:最初に変更点、次に必要な操作を書く。材料にない情報は追加せず、不明点は質問して。質問を4つに分けて伝える
- 何のために
- 何を作りたいか
- 誰が読むか
- 長さ・場面
- 使ってよい事実
- 材料にないことは足さない
- 順番・箇条書きか文章か
- してほしくないこと
長く書けばよいわけではない
条件を細かく書くほど良くなるとは限りません。指示が長くなると、互いに食い違う条件が混ざったり、どれが大事か伝わりにくくなったりします。最初は4つを1行ずつの短い形で送り、出てきた答えを見て、足りない所だけを足すほうが進めやすくなります。
ずれたときの直し方
直すときは「もっと良くして」ではなく、どこをどう変えるかを書きます。
- 「2文目は専門用語なので、『保存場所』に言い換えて」
- 「操作の説明を番号つきの手順にして」
- 「200字を超えているので、変更点を残して短くして」
材料にない事実を足さないよう、はっきり頼むことも大切です。AIは、もっともらしいけれど事実と違う内容を書くことがあります。これを「ハルシネーション」と呼びます。例の「材料にない情報は追加せず」の一文は、そのための指示です。
使う前と、入れる前に確かめること
答えを使う前に、数字、日付、固有名詞を元の資料と照らし合わせます。例の案内なら、変更日とフォルダ名が材料のとおりかを見ます。指示を守ったように見えても、誤りが混ざることはあります。
もう一つは、入力する情報です。IPA(情報処理推進機構)はAIに関わる課題として個人情報や営業秘密の漏洩を挙げ、利用者向けの資料では、クラウドのAIに営業秘密を教えないことを項目に入れています。業務資料を貼り付ける前に、会社の利用ルールと、使うサービスが入力内容をどう扱うかを確かめてください。
顧客名簿や未発表の数字など、外に出せない情報は、ルールで認められていない限り入力しないでください。
まとめ
確認リスト
- 目的・前提・材料・回答の形を分けて書いたか
- 最初は短く送り、足りない所だけを足しているか
- 直すときに、変える場所と変え方を書いたか
- 材料にない情報を足さないよう頼んだか
- 数字・日付・固有名詞を元の資料と照らし合わせたか
- 入力前に、会社のルールとサービスのデータの扱いを確かめたか
今日、まず確認すること
いつもAIに頼んでいる質問を一つ選び、目的・前提・材料・回答の形の4つに分けて書き直してみてください。