- 一つの操作の効率化と、仕事全体の効率化の違い
- 受け取り・入力・受け渡しを書き出す方法
- 自動化の前に考えることと、比べ方
結論
ツールが速くするのは、たいてい仕事の中の一つの操作です。入力・転記・確認・待ち時間が流れのあちこちに残っていると、全体の手間はあまり変わりません。まず、仕事を最初から最後まで書き出し、どこで同じ情報を何度も扱っているかを見ます。
一つの操作と、仕事全体は別
例えば、申し込みを紙からオンラインの申し込みフォームに変えたとします。受け付けは楽になりました。ところが、届いた内容を担当者が顧客台帳へ手で打ち直し、別の人が台帳を見て確認し、その確認が済むまで次の作業に進めない、という流れが残っていると、仕事全体はあまり軽くなりません。
人の手で情報を打ち込むことを「データ入力」、ある場所の情報を別の場所に写すことを「転記」、同じ情報を二か所以上に入れることを「二重入力」と呼びます。手間が残りやすいのは、この部分と、確認の順番を待つ時間です。
ツールで、受け付けの一つの操作は楽になりました。
仕事全体の流れで見ると、入力・転記・確認・待ち時間が残っています。
流れを書き出す
一つの仕事について、次のことを順に書き出します。
- 誰が、何を受け取るか
- それを、どこへ入れるか
- 次に、誰へ渡すか
書き出す仕事の流れを「業務フロー」と呼びます。図にしなくても、箇条書きで十分です。下のメモをそのまま写して使えます。
作業名:
同じ情報を入力する場所:
転記する場所:
確認する人:
待ち時間が生まれるところ:
減らせそうな作業:書けたら、なくても困らない入力、二重入力、転記、確認待ちに印を付けます。一人で書くより、その仕事に関わる人にも見てもらうと、自分からは見えない作業や待ち時間に気づきやすくなります。
自動化の前に、減らせないか考える
印を付けた作業は、すぐに自動化したくなります。その前に、そもそもやめられないかを考えます。誰も見ていない欄への入力や、二人が同じ内容を確かめている確認は、なくせる場合があります。
ツール同士をつないで情報を自動で受け渡す場合は、うまくいかなかったときの扱いも決めます。
- 間違った情報が入ったとき、誰がどこで直すか
- 決まった形に当てはまらない申し込みを、どう扱うか
- 連携が止まったことに、誰が気づくか
自動で受け渡すと、間違いも自動で広がることがあります。直す人と直す場所を決めてから始めてください。
何を比べるか
変える前と後を比べるときは、入力にかかる時間だけを見ないようにします。間違いの修正にかかった手間、確認の回数や待ち時間、一日に片付けられた件数も合わせて見ます。入力が速くなっても、修正や確認が増えていれば、全体では軽くなっていないかもしれません。
まとめ
確認リスト
- 速くなったのが一つの操作か、仕事全体かを分けて考えたか
- 受け取り・入力・受け渡しを一つの仕事について書き出したか
- 不要な入力、二重入力、転記、確認待ちに印を付けたか
- 自動化の前に、やめられる作業がないか考えたか
- 自動連携の間違いや例外を、誰が扱うか決めたか
- 入力時間だけでなく、修正・確認・件数も比べたか
今日、まず確認すること
繰り返している仕事を一つ選び、上のメモを使って流れを書き出してください。