IT基礎

Node.js・Next.js・PHPで重大な修正。2026年10月に確かめること

2026年10月、Node.js・Next.js・React・PHP・Pythonで重大な脆弱性の修正が続き、LiteLLMでは配布物に不正なコードが入りました。各公式の発表をもとに、何が起きたかと、制作会社や担当者に確かめることを整理します。

最終確認 2026.10.23約4分で読めます

この記事で分かること
  • 2026年10月に土台のソフトで起きたこと
  • 「土台を更新しても、上に載せた部品は別に更新が要る」理由
  • 配布物に不正なコードが入る事件と、版を固定する意味
  • 制作会社や担当者に確かめる5つのこと

結論

2026年10月14日から21日にかけて、Webサイトやアプリの土台になるソフト(Node.js、Next.js、React、PHP、Python)で、重大な脆弱性の修正や緊急の更新が続きました。中には、ログインしなくても外から攻撃者のプログラムを動かされる(リモートコード実行)おそれがあるものもあります。自社のサイトやアプリがどれを使っているかで、必要な対応は変わります。まず、使っているものと版(バージョン)を制作会社や担当者に確かめ、修正版になっているかを聞きます。

何が起きたのか

各公式の発表から、主なものをまとめます。

対象(公表日)内容修正版
Next.js(10/14)ログイン不要で外からプログラムを動かされるおそれ(Critical)16.4.1・15.5.28
React(10/14)まれな条件で同上(Critical)19.0.9・19.1.10・19.2.9・19.3.1
PHP(10/21)2件。ログイン不要で外からプログラムを動かされるおそれ(CVSS 9.2)8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35
Node.js(10/21)10件。最も高いのは High26.12.1・24.22.1・22.23.4
Python(10/21)証明書の一覧を更新3.15.1・3.14.9・3.13.17

Next.jsは画像の最適化(SVG)と use cache の機能、Reactは Server Components の部品、Node.jsは圧縮データの処理や証明書の確かめ方などが対象です。Pythonは、認証局の証明書の問題に対応するため、同梱の pip と証明書の一覧を新しくしました。

PHPの公式の告知は「完全な緩和策はなく、更新だけが安全な選択肢」としています。PHP 8.1 以前はPHPプロジェクトの更新が出ないこと、8.2 も2026年12月31日でサポートが終わることも書かれています。Node.jsも、サポートが終わった系列は、修正が出ず影響を受けたままになるとしています。

サイトは段の重なり。段ごとに版を確かめる

画面と仕組み
  • Next.js・React
  • WordPress などのアプリ
動かす土台
  • Node.js・PHP・Python
  • サーバーのOS
入れる部品
  • 配布サービスから入れる部品
  • 版を固定し、確かめてから入れる
下の段を更新しても、上の段の脆弱性は直りません。段ごとに修正版かどうかを確かめます。

土台を更新しても、上の部品は別に更新が要る

Next.jsの発表は、React側の問題に関係する脆弱性について、回避策がないとして、似た機能を使っていなくてもすぐ更新するよう求めています。Node.jsを新しくしても、その上で動くNext.jsやReactの脆弱性は直りません。サイトは何段も重なった部品でできているので、「サーバーを更新した」だけで安心せず、段ごとに版を確かめます。

配布物そのものに不正なコードが入る事件

AIのAPIをまとめて呼ぶための部品 LiteLLM では、10月21日、配布サービス(PyPI と Docker)に出た版 1.107.0 に、認証情報を盗むコードが入っていました。LiteLLMの公式の報告によると、開発者の認証情報が悪用されて配布の仕組みが書き換えられたもので、GitHub 上の正式な 1.107.0 のタグには、不正なファイルは含まれていませんでした。PyPIでは約1時間45分後に取り下げられ、Dockerの該当の版も同じ日のうちに取り下げられています。

公式の報告は、この時間に版を指定せずに入れた環境を対象とし、外へ通信できる環境なら情報が持ち出されたと考えて、届く範囲の鍵やパスワードを取り替えるよう求めています。こうした攻撃は、ソフトを作る人ではなく、配る途中を狙うものです。使う版を固定し、新しい版はすぐに入れず確かめてから入れる、という決まりが被害を減らします。

制作会社や担当者に確かめること

詳しい判断は、作った人や運用している人でないとできません。例えば、次の5つを聞けば、対応が要るかどうかの見当がつきます。

確認リスト

  • サイトやアプリが、Node.js・Next.js・React・PHP・Pythonのどれを使っているか
  • それぞれの版が、10月の修正版以上になっているか
  • サポートが終わった版(PHP 8.1 以前など)を使っていないか
  • 使う部品の版を固定し、新しい版を確かめてから入れる決まりがあるか
  • 修正版を入れたあと、動作の確認と元に戻す手順まで用意しているか

今日、まず確認すること

自社のサイトやアプリを作った制作会社か担当者に、「10月の Node.js・Next.js・PHP の修正版になっていますか」と1通送ってください。