総務・経理

給与の締日と支払日はどう決める?無理のない日程の作り方

給与の締日と支払日は、「何日から何日までの勤務を、いつ払うか」を決めることです。賃金の支払いに関する法律の原則、よくある組み合わせ、勤怠の承認から振込までに必要な日数から、無理のない日程の決め方を整理します。

最終確認 2026.10.24制度状況:現行約4分で読めます

この記事で分かること
  • 労働基準法で決まっている支払日の原則
  • 締日と支払日のよくある組み合わせ
  • 振込までの作業から日程を逆算する方法
  • 締日や支払日を変えるときに必要な準備

結論

給与の日程を決めるとは、「毎月25日に払う」と決めるだけではなく、「何日から何日までの勤務を、いつ払うか」を決めることです。締日から支払日までのあいだに、勤怠の確定、給与計算、確認、振込の手続きがすべて収まる日程にします。締日の翌日を支払日にするような、直す時間のない日程は避けます。

法律で決まっていること

労働基準法第24条は、賃金の支払いについて次の原則を決めています。

  • 通貨で支払う
  • 直接、本人に支払う
  • 全額を支払う
  • 毎月1回以上支払う
  • 一定の期日を決めて支払う

「毎月1回以上」「一定の期日」の2つが、日程に関わる原則です。月によって日付が大きく変わる決め方は、一定の期日という原則との関係で避けたほうが安全です。「毎月25日」のように日を決め、その日が休日のときは前にずらすか後ろにずらすかも、あわせて決めておきます。

よくある組み合わせ

締日と支払日の組み合わせは、会社によってさまざまです。

締日支払日締日から支払日まで
末日翌月25日約25日
20日当月末日約10日
15日当月25日約10日
末日翌月10日約10日

締日から支払日までが長いほど、計算と確認に時間をかけられます。短いほど、入社した人が最初の給与を受け取るまでの期間は短くなりますが、給与担当者の作業はきつくなります。

必要な日数を逆算する

日程は、締日から振込までに必要な作業を並べて、逆算して決めます。

  1. 勤怠の締めと、本人の確認
  2. 上長の承認(残業や休暇の承認漏れの確認)
  3. 給与計算
  4. 計算結果の確認(前月との差が大きい人を見る)
  5. 振込データの作成と、銀行への依頼

5の振込は、銀行によって支払日の何営業日か前までに依頼が要ることがあります。この日数は銀行ごとに違うので、使っている銀行の締め切りを確かめます。これらを足し合わせ、さらに間違いを直すための余裕を1〜2日持たせます。

日程を変えるときの注意

締日や支払日を途中で変えると、切り替えの月だけ、対象になる勤務の期間が長くなったり短くなったりします。社員への事前の説明と、就業規則・賃金規程の変更が必要です。また、社会保険料や所得税の計算にも影響するので、切り替えの月の計算は特に丁寧に確かめます。

勤怠の締めが遅れると、その後ろの作業がすべて詰まります。APOUL KINTAI は、打刻から月末の締めまでを1本にし、締めた数字を給与計算に渡せる形を目指しています。締めが早く、遅れずに済むようになれば、日程にも余裕が生まれます。

入社した人の最初の給与

締日と支払日の組み合わせは、入社した人が最初の給与を受け取る時期にも関わります。たとえば末日締め・翌月25日払いの会社に4月1日に入社すると、4月分の給与は5月25日に支払われ、入社から最初の給与まで2か月近くあきます。一方、15日締め・当月25日払いなら、4月1日に入社した人は4月25日に最初の給与を受け取れます。

採用のときに「最初の給与はいつになるか」を伝えておくと、入社した人の不安を減らせます。

日程を決めるときの確認リスト

  • 締日から支払日までに、勤怠の確定・承認・計算・確認・振込依頼が収まるか
  • 振込を依頼する銀行の締め切りは何営業日前か
  • 支払日が土日祝日のとき、前にずらすか後ろにずらすか
  • 年末年始やゴールデンウィークなど、長い休みの月でも間に合うか
  • 担当者が休んだときに、代わりの人が計算できるか

最後の項目は見落とされがちです。日程に余裕があっても、給与計算を1人しかできない状態では、その人が休んだ月に日程が崩れます。

日程を変える前に試算する

締日や支払日を変えると決めたら、切り替えの月の給与を事前に試算します。対象になる勤務の期間が何日分になるか、残業代や欠勤控除の計算期間がどう変わるか、社員ごとにいくらになるかを出してみます。切り替えの月だけ給与が大きく減る社員がいる場合は、分割して払うなどの対応も検討します。試算の結果を社員への説明に添えると、変更を受け入れてもらいやすくなります。

まとめ

締日と支払日は、何日から何日までの勤務をいつ払うかを決めることです。毎月1回以上、一定の期日に払うのが法律の原則です。勤怠の確定から振込までの作業を逆算し、直すための余裕を持たせた日程にします。日程を変えるときは、規程の変更と社員への説明を先に行ってください。

締めたあとの勤務実績をどう給与へ渡すかは「給与計算の流れを、勤怠締めから振込まで順番に整理」で、勤怠と給与を分けて管理したときの問題は別のコラムで整理しています。

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