- 福岡県警察が呼びかけている生成AIと偽サイトの事例
- AIの回答に偽サイトが混じりうる理由
- 公式サイトへ自分でたどり着く方法
- ID・パスワード・カード情報を入れる前に確かめること
結論
生成AIが答えの中で示したサイトでも、本物とは限りません。福岡県警察は、生成AIの回答を信じて偽サイトにアクセスし、個人情報やお金を盗み取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。買い物や手続きのサイトをAIに聞いたときは、回答のリンクからそのまま進まず、公式アプリやブックマークなど自分で確かめた道から開き直します。本物と確かめられるまでは、ID・パスワード・カード情報を入れません。
何が起きているのか
福岡県警察サイバー犯罪対策課は、2026年10月19日、「生成AIの回答から偽サイトに誘導されるケースが確認されています!」という注意喚起を掲載しました。
示されている事例では、生成AIに人気のスニーカーを安く買えるサイトを尋ねたところ、偽のショッピングサイトのURLが表示され、そこで注文すると商品が届かなかった、という流れが説明されています。このほか、フィッシングサイトに誘導される事例も確認されているとしています。
フィッシング対策協議会の2026年9月の月次報告では、寄せられたフィッシングの報告のうち、EC(ネット通販)系をかたるものが約47.9%を占めたとされています。買い物の場面は、もともと狙われやすいようです。
なぜAIの回答に偽サイトが混じりうるのか
生成AIの回答は、学習した内容やWeb上の情報などをもとに作られます。ここでは仕組みの細部には触れませんが、AIが文章の中でサイトを示したとしても、それはそのサイトが正規のものだと確かめた結果とは限りません。見た目や名前が公式に似たページが、答えの中に含まれる可能性があります。
プロンプトインジェクションは、AIが読み込んだ文章がAIの動きに影響する問題でした。今回の話は、人がAIの回答をそのまま信じてしまうことに注意する話です。AIの答えは調べものの入口として使い、最後の確認は自分で行う、という分け方が役に立ちます。
AIの答えのリンクは、開き直す
- AIの回答のリンク
- 相場より大きく安いお店
- 公式アプリ・ブックマーク
- 会社名を検索して運営会社から
- URL・所在地・連絡先
- 本物と分かるまでカード情報は入れない
公式サイトへ自分でたどり着く
福岡県警察は対策として、生成AIの回答をうのみにせず、公式アプリや公的機関など信頼できる情報で確かめること、1つの情報だけでなく複数の情報源で確かめることを挙げています。具体的には、次のような道を使います。
- いつも使う通販や会社の公式アプリから開く
- 以前に自分で確かめて保存したブックマークから開く
- 自分で会社名を検索し、運営会社のページから目的のサイトへ進む
- 商品のメーカーが案内している販売店の一覧から選ぶ
例えば、AIが「○○-shop.com が安い」と答えたとします。そのリンクは押さず、メーカーの公式サイトの販売店の案内に、そのショップの名前とアドレスが載っているかを見ます。
入力する前に確かめること
福岡県警察は、URL、会社の所在地・連絡先などを、公式サイトや地図アプリなどで確かめること、サイトの真偽が確認できるまではID・パスワード・クレジットカード情報などを入力しないことも挙げています。
| 確かめる所 | 見るポイント |
|---|---|
| URL | 知っている公式のドメインと同じか。会社名が一部に入っているだけではないか |
| 会社名・所在地 | 地図アプリで実在する場所か |
| 電話番号・連絡先 | 連絡先が書かれているか(書かれていても本物とは限りません) |
あわせて、一般的な注意として、通販サイトなら「特定商取引法に基づく表示」に事業者の名前や住所などが載っているかも見ておきます(正規の事業者でも、一部を「請求があれば開示します」としていることがあるので、それだけで偽物とは決められません)。相場より大きく安い値段だけを理由に急いで買わないことも大切です。鍵マーク(HTTPS)は通信が暗号化されていることを示すもので、サイトが本物であることの証明にはなりません。
解決しない場合の確認先
カード情報を入れてしまったときは、すぐにカード会社に連絡します。IDやパスワードを入れたときは、本物のサイトや公式アプリからパスワードを変え、同じパスワードを使っているほかのサービスも変えます。お金を払ったのに商品が届かないときは、お住まいの地域の消費生活センターや、警察のサイバー犯罪の相談窓口に相談します。会社の端末や会社のアカウントで入力したときは、自分で判断せず、情報システムの担当者にすぐ伝えます。
確認リスト
- AIの回答のリンクから、そのまま注文や入力をしていないか
- よく使う通販や手続きのサイトを、公式アプリかブックマークから開いているか
- 初めてのショップの会社名・所在地・連絡先を確かめたか
- URLが公式のドメインと同じか見たか
- 本物と分かるまで、ID・パスワード・カード情報を入れずにいるか
今日、まず確認すること
よく使う通販サイトや手続きのサイトを、公式アプリかブックマークから開けるようにしておいてください。