- 5Gと5G SAの違い
- 総務省が公表した5Gの整備の数字の読み方
- MVNOガイドライン改定案で何が変わろうとしているか
- スマホと回線を選ぶときに確かめること
結論
スマホの画面に「5G」と出ていても、使っている5Gの方式までは分かりません。総務省が10月30日に公表した資料では、2025年度末の5Gの人口カバー率は全国98.6%に達した一方、「SA(スタンドアローン)」は、各社とも主要な駅や商業施設などの拠点から順に広げている段階と報告されています。
総務省は10月27日、格安SIM(MVNO)が大手の5G網を使ってSAのサービスを出しやすくするガイドラインの改定案を示し、10月28日から11月26日まで意見を募集しています。利用者にとってすぐ何かが変わる話ではなく、乗り換えを急ぐ理由にもなりません。スマホや回線を選ぶときに「5G対応」の中身を一歩だけ確かめる、というのが実務上の結論です。
5GとSAの違い
5Gには、制御の中心に4Gの設備を組み合わせる方式(NSA)と、5G専用のコアネットワークで動く方式(SA)があります。総務省の資料の事業者報告では、SAには用途ごとに品質を分ける「ネットワークスライス」を使えるメリットがあるとされています。SAを使うには、その場所がSAのエリアであることに加え、スマホとプランがSAに対応している必要があります。
総務省が公表した数字
| 項目 | 2025年度末の実績 | 目標 |
|---|---|---|
| 5Gの人口カバー率 | 全国98.6% | 2030年度末に全国・各都道府県99% |
| サブ6展開率 | 80.3% | 2027年度末90%、2030年度末95% |
| ミリ波の基地局数 | 約4.5万局 | 2027年度末5万局、2030年度末7万局 |
人口カバー率98.6%は、5社のエリアを重ね合わせた数字です。自分の契約先でも、家の中でも、SAでも同じ数字になるわけではありません。サブ6展開率は、人口の多い順に選んだ1km四方の13,250区画のうち、複数の会社のサブ6の基地局がある区画の割合で、都道府県別では100%の県もあれば30%台の県もあります。
資料では、今後整備するサブ6・ミリ波の基地局は、原則としてすべて将来SAに対応できるものにする方針が示されています。報告した事業者のうち1社は、コアネットワークのSA化を開発中で、2026年12月末ごろをめどに運用を始め、端末の検証などを経て商用化する見込みとしています。
ガイドライン改定案で何が変わるのか
改定案の主な内容は、MNOに開放を促す機能に、MVNOが5G SAのサービスを実現するための「5GC連携機能」を加えること(あわせて、要望が見込まれない機能を削る)と、MVNOが払う接続料の計算での固定資産の配り方を整理することです。5GC連携機能の方式は、現時点でMVNOがSIMや電話番号まで持つ「ローミング方式」と、MNOの設備を多く使って簡易・低コストに導入できる「Proxy方式」の2つが示されています。総務省は、意見募集の結果を踏まえて速やかに改定するとしています。
改定されても、すぐに格安SIMでSAが使えるわけではありません。サービスとして出すかどうか、いつ出すかは各社の判断で、今の時点では分かりません。
選ぶときに確かめること
確認リスト
- 契約しているプランが5Gに対応しているか、SAの提供の対象かどうかが書かれているか
- スマホがSAに対応しているか(メーカーや通信会社の対応機種の一覧で確かめる)
- 5Gにこだわる理由が、速度か、エリアか、特定の機能か
端末は数年使うものなので、入れ替えのときにSA対応の機種を選んでおくのは、費用の差が小さければ合理的です。回線は、必要になった時点で見直せます。「5G対応」はNSAだけの場合もあるので、SAについては提供エリアや対象の機種・プランの条件を確かめてください。
今日、まず確認すること
自分のスマホと契約中のプランが5G SAに対応しているかを、メーカーと契約先の案内で一度確かめてください。