- 冬にお風呂の事故が増える理由
- 入浴前と入浴中にできること
- 住宅用火災警報器の点検と交換の目安
- ストーブと着衣着火の注意
- 高齢の家族がいる家庭で決めておくこと
結論
冬の家で特に気をつけたいのは、お風呂での事故と住宅火災の2つです。どちらも亡くなる人の多くが高齢者です。お風呂の事故は12月と1月に多く、NITEによるとストーブの事故も11月から増えて12月・1月に多くなります。
お風呂は「入る前に脱衣所と浴室を暖める」「湯は41度以下、つかるのは10分まで」。火災は「住宅用火災警報器のボタンを押して鳴るか確かめる」「ストーブのまわりに燃えやすいものを置かない」。家族で話しておきたいのは、まずこの4つです。11月9日から15日は秋季全国火災予防運動の期間なので、点検のきっかけにしてください。
冬にお風呂の事故が増える理由
消費者庁によると、2023年に「不慮の溺死及び溺水」で亡くなった65歳以上の人は8,270人で、うち浴槽での事故が6,541人でした。高齢者の溺死のおよそ8割が入浴中で、冬に増え、特に12月と1月に多くなります。
消費者庁は原因として、暖かい部屋と寒い脱衣所・浴室の温度差による急な血圧の変動(いわゆるヒートショック)と、熱い湯に長くつかって体温が上がり意識がもうろうとすることを挙げています。本人の注意だけに任せず、家族も一緒に気にかけることが大切です。
入浴前と入浴中にできること
消費者庁が挙げている対策を、入浴の流れに沿ってまとめます。
- 入浴前に脱衣所と浴室を暖めておく。温度計で部屋ごとの温度差を確かめる
- 入浴前に水分をとる。食後すぐ、お酒を飲んだ後、薬を飲んだ後の入浴は避ける
- 家族がいるときは「今から入る」と一声かける
- 湯は41度以下、つかる時間は10分までを目安にし、温度計やタイマーで確かめる
- 浴槽から急に立ち上がらない。意識がもうろうとしてきたら、気を失う前に湯を抜く
家族は、入浴中にもこまめに声をかけて様子を確かめます。ここに挙げたのは消費者庁が示す一般的な目安で、体調に合わせた入浴のしかたはここでは触れません。
確認リスト
- 脱衣所と浴室を暖める手段があるか
- 浴室に湯温計、近くにタイマーがあるか
- 入浴の前に声をかけ合う決まりが家族にあるか
住宅用火災警報器は「鳴るか」と「10年」
消防庁によると、住宅火災で亡くなる人の7割以上が65歳以上です。住宅用火災警報器は平成16年の消防法改正で、一部を除き住宅への設置が義務になりました。寝室や階段には煙を感じる型、台所には熱を感じる型が向くとされています。
消防庁は、点検ボタンを押すなどして定期的に作動を確かめ、設置から10年を目安に交換するよう呼びかけています。電池切れや故障を音や光で知らせる機種もあるので、取扱説明書で確かめておきます。本体に書かれた製造年や設置年を一度見ておくと、交換の時期が分かりやすくなります。
ストーブと着衣着火
消防庁によると、2024年のストーブによる火災は1,016件でした。いちばんの対策は、衣類など燃えやすいものを近づけないことです。カーテンや家具の近くに置かない、上で洗濯物を乾かさない、近くにスプレー缶を置かないことも挙げられています。石油ストーブの給油は、火が消えたことを確かめてから行います。NITEは、外出時や寝るときは電気ストーブのスイッチを切るよう注意しています。
服に火が移る「着衣着火」では、消防庁の統計で2017年から2021年の5年間に492人が亡くなっています。NITEは、こんろやストーブを使うときは炎や熱源に近づきすぎないこと、袖や裾が広がった服やひも付きの服を避けることを勧めています。火が付いたら、水や消火器で消し、脱げるなら脱ぎ、「止まって、倒れて、転がって」で火を消すよう案内しています。
冬の家で家族と話しておく4つのこと
- 脱衣所と浴室を暖める
- 部屋ごとの温度差を確かめる
- 入る前に一声かける
- 湯は41度以下
- つかるのは10分まで
- 急に立ち上がらない
→ 温度計とタイマーで
- ボタンを押して鳴るか確認
- 設置から10年で交換
→ 本体の設置年を見る
- 燃えやすいものを近づけない
- 上で洗濯物を乾かさない
- 給油は火が消えてから
→ 袖や裾の広い服に注意
注意点
高齢の家族と離れて暮らしている場合は、次に会うときに警報器のボタンを一緒に押してみるだけでも点検になります。ストーブを買い替えるときは、地震のときに自動で消える装置の付いたものが望ましいとされています。
今日、まず確認すること
家の住宅用火災警報器のボタンを押して鳴るかを確かめ、本体の設置年を見て10年を過ぎていないかを確かめてください。